
「神奈川に家を建てたいけど、相模トラフ地震が起きないか心配…」とお考えの方へ。
神奈川県は相模トラフ地震による被害が懸念されているエリアであり、家を建てる前に地震の影響や対策などを把握しておくことが不可欠です。
今回は、神奈川県における相模トラフ地震の影響を詳しく解説します。
これから神奈川県に新築住宅を建てるか検討中の方は、最後までご覧ください。
- 相模トラフの位置・構造や南海トラフとの違いを確認しましょう。
- 神奈川県で想定される震度と被害規模、いつ発生するかを解説します。
- 住まいの耐震対策について、家づくりで備えたいポイントを解説します。
Contents
そもそも相模トラフとは

相模トラフとは、相模湾から房総半島南東沖にかけて延びる海底の溝です。
陸のプレートの下に南方からフィリピン海プレートが沈み込む境界に位置しており、プレートの固着によって両プレートの間にひずみが蓄積されます。
ひずみが限界に達すると大地震となり、家や土地に甚大な被害が生じます。
神奈川県に家を建てる方は、相模トラフのリスクを事前に把握しておきましょう。
相模トラフの位置・構造を確認
前述したように、相模トラフは相模湾から房総半島南東沖にかけて延びており、フィリピン海プレートが陸のプレートの下に沈み込む境界に位置しています。
南関東地域の直下では太平洋プレートも沈み込んでおり、複数のプレートが重なり合う複雑な地下構造です。
家を建てる地域のリスクを正確に知るために、ハザードマップや地震被害想定調査などを事前に確認しておきましょう。
南海トラフとの違いを確認
相模トラフと南海トラフの主な違いは、以下のとおりです。
| 項目 | 相模トラフ | 南海トラフ |
|---|---|---|
| 位置 | 相模湾〜房総半島南東沖 | 静岡県沖〜九州南端沖 |
| 関係するプレート | フィリピン海プレートと北米プレートの境界 | フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界 |
| 主な影響エリア | 神奈川・東京・千葉など | 東海・近畿・四国・九州など |
| 想定マグニチュード | M8クラス(M7.9〜M8.6) | M8〜9クラス |
南海トラフは全長が長く影響エリアも広いです。
一方の相模トラフは首都圏の沖合に位置するため、神奈川県への影響が特に懸念されています。
過去に起きた相模トラフを震源とする地震の歴史

次に、過去に起きた相模トラフを震源とする地震の歴史を紹介します。
・元禄関東地震
・関東大震災(大正関東地震)
1つずつ見ていきましょう。
1703年:元禄関東地震
元禄関東地震は1703年12月31日に発生した、相模トラフを震源域とするM7.9〜M8.2の巨大地震です。
関東地方南部の広い範囲で震度6相当、相模湾沿岸や房総半島南端では震度7相当の揺れが記録されています。
当時の小田原領内での被害は深刻で、川崎から小田原にかけての宿場はほぼ全滅し、領内の死者は約2,300名に達しています。
地震と津波を合わせた死者は1万人以上であり、房総半島から相模湾沿岸にかけて地盤が最大約6m隆起するなど、広範囲で地殻変動が生じました。
1923年:関東大震災(大正関東地震)
1923年9月1日に発生した大正関東地震(関東大震災)は、相模湾や房総半島南部といった相模トラフ沿いの広い範囲を震源域とするM7.9の巨大地震です。
元禄関東地震と同じ相模トラフ沿いを震源域としており、地震が発生した場所が近いと考えられています。
主な被害の概要は以下のとおりです。
・相模湾沿岸・房総半島南端で現在の震度7相当の地震が発生
・熱海で最大12mの津波、地震後約5分で到達
・地震直後の火災が被害を拡大
・死者・行方不明者は約10万5,000名
地震と津波、火災などの被害が重なり、甚大な人的被害が発生しました。
これから家を建てる場合、大地震が発生しても倒壊を防げる「地震に強い家」を建てると安心です。
神奈川県で想定される震度と被害規模

続いて、神奈川県で想定される震度と被害規模を解説します。
神奈川県で家を建てる前に、相模トラフ地震のリスクを把握しておきましょう。
神奈川県内の市区町村別、想定震度
相模トラフを震源とするM8.2クラスの地震が発生した場合、県西地域と県北部の一部を除き、ほぼ神奈川県全域で震度6強以上の揺れが想定されています。
以下のエリアでは、震度7の揺れが発生する恐れがあります。
・横浜市と川崎市
・湘南地域(藤沢市・茅ヶ崎市など)
・県央地域(厚木市・海老名市など)
・県西地域(小田原市・南足柄市など)
耐震性の低い建物の場合、震度7クラスの地震が発生すると倒壊するリスクが高いため、注意が必要です。
【参考】
・神奈川県|地震被害想定調査報告書 第2章
・神奈川県|地震被害想定調査報告書概要版
津波の到達時間と浸水想定エリア
神奈川県内の津波被害の想定は、以下のとおりです。
・相模湾内:水位約6〜10m・到達時間約5〜10分
・東京湾内:水位約2〜4m・到達時間約25〜45分
相模湾沿岸への津波到達は地震発生からわずか約5〜10分と想定されており、地震が発生した際は高台への迅速な避難が不可欠です。
神奈川県の沿岸部に家を建てる方は、ハザードマップで浸水想定エリアを事前に確認しておきましょう。
建物やインフラへの被害想定
建物やインフラへの被害想定は、以下のとおりです。
・全壊:303,300棟
・半壊:384,410棟
・焼失棟数:55,270棟
・死者数:19,780人
・断水人口:518万人
全建物の12.6%にあたる約30万棟が全壊し、断水は復旧まで50日、下水道は90日程度かかると想定されています。
相模トラフ地震の発生確率「次はいつ」

相模トラフを震源とするM8クラスの地震は、1923年の関東大震災を最後に約100年が経過しており、平均発生間隔は約200〜400年とされています。
現時点で発生する可能性は低いものの、今後100年程度経つと発生確率が高くなると考えられています。
一方、M7クラスの地震の発生確率は、30年以内で約70%です。
M7クラスであっても、神奈川県内で建物倒壊などの深刻な被害が生じる恐れがあるため、警戒が必要です。
参考:気象庁|「関東大震災から100年」特設サイト
住まいの耐震対策│家づくりで備えるポイント

最後に、住まいの耐震対策について解説します。
・基本は「耐震等級3」への適合
・「制震ダンパー」でワンランク上の地震対策
・構造材・工法による耐震性の差を確認
・基礎・地盤による揺れやすさもチェック
耐震対策を強化して地震に強い家を建てたい方は、参考にしてみてください。
【関連コラム】:地震に強い家の特徴・構造、建てる際のポイントを解説
基本は「耐震等級3」への適合
耐震等級とは、住宅の耐震性能を1〜3の3段階で評価した指標です。
等級3が日本最高レベルであり、耐震等級1で耐えられる1.5倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度の耐震性を有しています。

神奈川県では震度7が広範囲で想定されており、耐震等級1・2の家は倒壊するリスクが高くなります。
耐震等級3は震度6強~7クラスの揺れにも耐えられる設計になっているため、相模トラフ地震が発生した際のダメージを軽減できます。
ご家族が長く安心して暮らせる家を建てたい方には、耐震等級3がおすすめです。
【関連コラム】:「耐震等級2で十分?」耐震等級3と迷う方へ選び方を解説│さらに耐震性を高める方法も紹介
「制震ダンパー」でワンランク上の地震対策
制震ダンパーは、地震のエネルギーを吸収して揺れを軽減する装置です。
繰り返しの揺れや余震による建物の倒壊リスクを抑えるために活用されています。

>actieが採用している 地震の揺れを抑え損傷を減らす制震装置
相模トラフ地震では、強い揺れが長時間続いたり余震が発生したりする恐れがあります。
耐震等級3に制震ダンパーを加えると、より地震に強い家を建てられます。
ご家族の安全と家の資産価値を守るためにも、制震ダンパーの設置を検討してみてください。
【関連コラム】:耐震、制震、免震構造のそれぞれのメリット・デメリットとは?
構造材・工法による耐震性の差を確認
住宅の耐震性は、どの構造材や工法を選ぶかで左右されます。
主な構造材の特徴は以下のとおりです。
・木造:接合部の金物と耐力壁の量・配置が耐震性を左右
・鉄骨造:フレームの剛性が高く変形に強い構造
・RC造:鉄筋コンクリートの特性を生かして高い耐震性を確保
工法の種類は、たとえば以下があります。
・軸組工法:柱と梁で支える伝統的な工法
・2×4工法:面で建物を支える工法
RC造や鉄骨造は、木造と比べて耐震性が高い傾向にあります。
木造を選ぶ場合は、面で建物を支える2×4工法が耐震性の向上において効果的です。
神奈川県のように震度7が想定されるエリアに家を建てる方は、住宅会社に構造材・工法の耐震性を事前に確認しておきましょう。
基礎・地盤による揺れやすさもチェック
基礎と地盤の選択も、住宅の耐震性に影響します。
特に、液状化が発生した場合は建物が傾いたり、基礎が損傷したりする恐れがあります。
地盤の種類と特徴は以下のとおりです。
| 地盤の種類 | 特徴 | 神奈川県内の該当エリア |
|---|---|---|
| 固い地盤 | 揺れが小さく安定した地盤 | 丘陵地・台地など |
| 軟弱な地盤 | 揺れが増幅される地盤 | 相模川・酒匂川沿いなど |
| 埋立地 | 液状化の危険性が高い地盤 | 川崎市・横浜市の沿岸など |
神奈川県に家を建てる際は、敷地の地盤調査を実施したうえで、地盤に応じて基礎設計を選びましょう。
まとめ│相模トラフ地震への備えは住まい選びから

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最後にもう一度、相模トラフ地震において神奈川県で特に警戒したいエリアをまとめておきます。
・横浜市と川崎市
・湘南地域(藤沢市・茅ヶ崎市など)
・県央地域(厚木市・海老名市など)
・県西地域(小田原市・南足柄市など)
震度7の揺れが発生する恐れがあるため、耐震等級3や制震ダンパーなどの耐震対策をしておくと安心です。
ご家族の安全を守るためにも、本記事を参考に地震対策の強化を検討してみてください。
actie (アクティエ)では、お客様のどんな小さなご要望にも耳を傾けています。
「家の耐震対策や費用について確認したい」「神奈川県で安全性の高い土地について相談したい」など、お気軽にお問い合わせください。



















