IH ガス どっち アイキャッチ

新築のキッチンで「IHとガスのどちらを選べばいいのか」と迷う方は少なくありません。

IHは掃除のしやすさや火を使わない安心感がある一方、ガスには鍋を振ったり直火を使ったりできる調理の自由度があります。

また、光熱費についても、コンロだけを比較して「IHのほうが安い」「ガスのほうがお得」と一概に決めることはできません。

大切なのは、どちらが優れているかではなく、ご家族の料理の仕方や家事にかけられる時間、住む地域のエネルギー事情などに合った設備を選ぶことです。

この記事では、完全自由設計の注文住宅を手がける「actie(アクティエ)」が、IHとガスの違いを安全性・光熱費・掃除・調理などの視点から比較します。

これから新築を建てる方や、キッチン設備を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

このコラムで分かること
  • IHとガスの違いは「7つの軸」で並べると一目で整理できる
  • 調理方法の自由度はガス、掃除のしやすさと引火リスクの低さはIHに強みがある
  • 地震のあとの安全性は、住宅用のコンロと大規模な商業施設とで、設備の条件が大きく異なる

 

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IHとガスの違いは「7つの軸」で比較する

IHキッチン事例

IHとガスには、それぞれ得意なことと不得意なことがあります。

「火を使わないからIH」「料理が好きだからガス」とひとつの条件だけで決めるのではなく、調理・掃除・安全性・停電時の使い勝手といった、毎日の暮らしに関わる複数の観点から見比べることが大切です。

IHとガスの特徴一覧

IHとガスの特徴は以下のとおりです。

比較項目 IH ガスコンロ
調理 ・電磁力で鍋自体を発熱させる
・温度管理がしやすい
・炎で鍋を加熱する
・鍋振りや直火調理がしやすい
調理器具 材質・形状によって使えないものがある 幅広い材質・形状の調理器具を使いやすい
掃除 天板がフラットで拭き掃除しやすい 五徳やバーナー周辺の掃除が必要
安全性 炎がなく、周囲への引火リスクを抑えやすい 炎を使用するため周囲の可燃物などに注意が必要
夏場の暑さ 周囲に熱が広がりにくい 炎による熱が周囲に伝わりやすい
停電時 基本的に使用できない 機種によって使用できる場合がある
導入・初期費用 ・200Vの専用回路などが必要
・住宅の設備状況によって電気工事費がかかる
・都市ガスまたはLPガスの設備が必要
・配管の有無などによって工事費がかかる

※機種や住宅設備によって異なります。

なお、光熱費については別途「気になる光熱費の違い」で詳しく解説します。

調理の自由度を求めるならガス

鍋を振る調理や直火の焼き物を楽しみたいなら、炎で鍋を直接加熱できるガスコンロが向いています。

ガスコンロは炎そのものが鍋を加熱するため、フライパンを持ち上げても加熱が途切れず、振りながらの調理を続けられます。

中華料理のようにフライパンを振りながら炒める料理や、食材を直火であぶる料理などにも対応しやすいのが特徴です。

 

また、IHと比べて使用できる調理器具の制限が少なく、さまざまな材質や形状の鍋を使いやすい点もメリットです。

一方、IHは鍋底そのものを発熱させる仕組みで、鍋が天板に接している間だけ加熱されます。

 

火力を段階的に設定でき、機種によっては温度調節や自動調理といった機能も備わっていますが、鍋を持ち上げると加熱が止まるため、鍋を振る調理には向きません。

鍋底の材質や形状によって使えるものと使えないものがあり、現在お使いの土鍋やアルミ鍋を新居でも使いたい場合は、事前に確認しておきましょう。

掃除と安全を重視するならIH

毎日の掃除のしやすさを重視する場合は、IHが便利です。

IHは天板がフラットなため、調理後に汚れを拭き取りやすく、ガスコンロのように五徳やバーナー周辺を取り外して掃除する手間がありません。

また、炎が出ないため、ふきんや衣服などに直接火が燃え移るリスクを抑えられることもメリットです。

 

ただし、火を使わないIHでも、火災が起こる可能性はあります。

IHでも天板は調理直後に高温となり、油を熱しすぎれば発火に至る可能性は残ります。

実際にIH調理器による火災事故も報告されているため、「火が見えないから安全」と過信せず、取扱説明書に沿った使い方が必要です。

 

2008年10月以降に販売される家庭用ガスコンロは、法令にもとづき都市ガス用・LPガス用を問わず全口に調理油過熱防止装置や立ち消え安全装置などを備えることが定められています。

そのため、「直火だから危険」と単純に判断することはできません。

IHとガスのどちらを選んでも、安全機能を正しく理解して使用することが基本です。

 

〈出典〉独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE):IH調理器「少ない油で発火」

〈出典〉一般社団法人 日本LPガス協会:LPガス機器>家庭用>Siセンサーコンロ

地震のあとに考えたい、ガスコンロの安全性

2026年7月に発生した熊本地震(令和8年熊本地震)では、イオンモール熊本で爆発事故が起きました。

経済産業省によると、同施設では業務用のLPガスが使われていましたが、2026年8月時点で爆発の直接の原因は調査中です。

 

また、事故が起きたのは大規模な商業施設であり、一般住宅とは設備の規模やガスの供給方法などの条件が異なります。

そのため、この事故だけを理由に「住宅のガスコンロは地震時に危険」と判断することは適切ではありません。

 

住宅のガス設備には、地震による二次災害を防ぐ仕組みが導入されています。

都市ガスでは、震度5相当以上の揺れを感知すると、家庭のマイコンメーターが自動的にガスを遮断します。

LPガスにも同様の安全機能があり、強い揺れを感知した際にガスが止まる仕組みです。

 

IHは停電時には使用できません。

また、地震で停電が起きた住宅では、復旧の際に損傷した配線や電気機器から出火する通電火災にも注意が必要です。

これはIHに限らず電気設備全般に共通するリスクで、感震ブレーカーの設置などが有効とされています。

 

地震時の安全性は「ガスか電気か」だけで判断せず、それぞれの安全設備や災害時の注意点を理解したうえで、ご家庭に合う設備を選びましょう。

 

〈出典〉経済産業省ウェブサイト:[LPガス]熊本県内で発生した爆発事故について事業者から報告がありました

〈出典〉一般社団法人 日本ガス協会:家庭用ガス設備における安全システムの普及

IHとガスのどちらがわが家に合うのか、迷ったときはactieにご相談ください。
actieでは、ご家族の暮らし方に合わせたキッチンや間取りをご提案しています。

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気になる「光熱費」の違い

IHとガス 光熱費

IHとガスのどちらが安いのかは、多くの方が気にする点です。

ただし、コンロだけを比べて「どちらが必ず安い」と言い切ることはできません。

光熱費は、電気とガスの料金プラン、使用頻度、給湯設備、太陽光発電の有無といった複数の条件が組み合わさって決まるためです。

 

同じように見えても、条件しだいで有利な方は入れ替わります。

傾向としては、以下のように考えると見当をつけやすくなります。

こんなご家庭・条件 有利に傾きやすい方
太陽光発電で日中の電気を自家消費する IHが電気代を抑えやすい
深夜電力が割安なプランを利用する IHが有利に働きやすい
都市ガスを利用でき、給湯もガスにまとめる ガス併用が有利に働きやすい
都市ガスを利用できず、LPガスになる 料金水準を確認して比較する

※あくまで一般的な傾向で、実際の金額は契約や使い方によって変わります。

 

こうした傾向をふまえて、新築では以下の点を土地の条件とあわせて整理すると、わが家にとっての答えが見えてきます。

  • 都市ガスを利用できるか:引けない場合は、LPガスやオール電化も含めて比較する
  • 給湯設備を何にするか:エコキュートやガス給湯器も含めて考える
  • 太陽光発電を設置するか:自家消費するなら、IHとの組み合わせも検討する
  • 電気・ガスの料金プラン:地域や契約先ごとの料金で見比べる

正確な差を知りたいときは、検討中の土地の条件をもとに、地域の電力会社・ガス会社が公開している料金シミュレーションを使ってみましょう。

「IHとガスのどちらが安いか」を一般論で探すのではなく、ご家庭の暮らし方と住宅設備を前提にしたトータルコストで見比べると、後悔のない判断につながります。

IHとガス、ライフスタイル別の選び方

キッチン事例 ガスコンロ

IHとガスのどちらが使いやすいかは、家族構成や家事の仕方、料理へのこだわりによっても変わります。

ここでは、3つのライフスタイル別に、それぞれのメリット・デメリットを比較します。

小さなお子さまがいらっしゃるご家庭

小さなお子さまがいらっしゃるご家庭では、調理中の安全性やお子さまが誤って操作するリスクも考えて選ぶことが大切です。

設備 メリット デメリット
IH ・炎がなく、引火リスクを抑えやすい
・チャイルドロック機能がある
天板や鍋によるやけどに注意が必要
ガス ・立ち消え安全装置や消し忘れ消火機能を標準搭載
・チャイルドロックを備えた機種もある
・炎が見えて加熱中と分かりやすい
炎への接触や引火に注意が必要

 

火をそもそも出さない安心を優先するならIH、加熱中が目で見て分かる点を重視するならガスと、安心の考え方によって向くコンロが変わります。

どちらを選んでも、チャイルドロックなどの安全機能を確認し、やけど対策とあわせて使うことが大切です。

共働きで家事の時短を優先したい家庭

共働きのご家庭では、調理のしやすさに加えて、掃除やお手入れにかかる手間も比較してみましょう。

設備 メリット デメリット
IH ・フラットな天板で掃除しやすい
・自動調理機能を備えた機種がある
使える調理器具に制限がある
ガス ・点火してすぐ使え、火力を変えれば即座に反映される
・自動調理機能を備えた機種がある
IHより掃除する箇所が多い

 

毎日の掃除にかかる時間を減らしたい場合は、フラットな天板のIHが便利です。

一方、ガスにも自動調理など家事をサポートする機能があります。

掃除の手軽さと普段の調理のしやすさのどちらを優先するかで比較しましょう。

料理にこだわりがあるご家庭

料理を楽しみたいご家庭では、よく作るメニューや好みの調理方法に合うかどうかが選ぶポイントになります。

設備 メリット デメリット
IH ・火力や温度を調整しやすい
・一定温度を保ちやすい
・直火調理ができない
・使える鍋に制限がある
ガス ・鍋振りや直火調理ができる
・幅広い調理器具を使いやすい
・周囲に熱が広がりやすい
・掃除する箇所が多い

 

鍋を振る炒め物や直火調理を楽しみたい方には、ガスが向いています。

一方、温度を細かく調整したい場合は、IHの機能が便利です。

ひとつに絞りきれないときは、これから増やしたい料理まで思い描くと、長く使いやすいコンロが見えてきます。

設備選びは間取りと一緒に考える|アクティエの家づくり

内装 LDKとのつながりを考えたキッチン

IHとガスを選ぶときは、コンロ単体ではなく、キッチンやLDK全体の間取りと一緒に考えることが大切です。

たとえば、アイランドキッチンやペニンシュラキッチンでは、コンロの位置によってレンジフードの配置やLDKからの見え方が変わります。

 

ガスを選ぶ場合は、炎や燃焼にともなう熱、換気を考慮した配置が欠かせません。

ガスは調理中に炎の熱が周囲へ伝わりやすく、夏場はキッチンまわりの室温が上がりやすくなります。

 

一方のIHは炎を使わないため、ガスと比べて調理中の熱が周囲に広がりにくいのが特徴です。

こうした熱のこもりやすさは、レンジフードの能力やキッチンの位置、風の通り道など、間取りや換気計画の工夫によってやわらげられます。

 

また、冷蔵庫・シンク・コンロの配置やパントリーへの動線も、毎日の調理や片付けのしやすさを左右するポイントです。

「IHかガスか」を設備だけで決めるのではなく、ご家族がどのように料理をして、どのようにLDKで過ごしたいのかまで考えながら、キッチンと間取りを一緒に計画しましょう。

 

アクティエは、設計士がゼロから間取りを描く完全自由設計の注文住宅を手がけ、家づくりの打ち合わせに設計士が同席します。

IHとガスの選択をキッチンの配置・換気・回遊動線とあわせてひとつのプランとして検討でき、「調理のしやすさ」と「暮らしやすさ」を同時に設計できます。

IHとガスで迷ったら、キッチンの配置や間取りとあわせて、actieにご相談ください。

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IHとガスに関するよくある質問

Q&A

最後に、IHとガスを検討するときによくある質問に回答します。

Q:IHにすると今の鍋やフライパンは使えなくなりますか?

A. すべて使えなくなるわけではありません。

 

IHで使えるのは、鉄やステンレスなど底が平らで磁石がつく鍋です。

アルミや銅、土鍋、底の丸い中華鍋などは、そのままでは使えないことがあります。

アルミや銅などの金属鍋は、オールメタル対応のIHであれば使える場合がありますが、土鍋のように金属でない鍋は、IH対応品を除いて使用できません。

 

新居でも使いたい鍋やフライパンがある場合は、製品表示に「IH対応」の記載があるかを見てみましょう。

ただし、対応表示があっても、鍋底の材質や形状、IHの機種によっては使えない場合があります。

新居で使いたい鍋がある場合は、導入するIHが決まった段階で、その機種の仕様とあわせて確認しておくと確実です。

Q:停電するとIHは使えませんか?

A. IHは電気で動くため、基本的に停電中は使用できません。

 

一方、ガスコンロは乾電池で点火するタイプなど、停電中でも使用できる機種があります。

ただし、停電時の使用可否や操作方法は機種によって異なります。

 

また、地震などの災害後はガスの供給自体が停止する場合もあるため、「ガスなら災害時にも必ず使える」とは限りません。

停電や災害への備えを重視する場合は、コンロだけでなく、太陽光発電や蓄電池、カセットコンロなど複数の方法を組み合わせて考えておくと安心です。

Q:後からIHとガスを入れ替えることはできますか?

A. 住宅の設備状況によっては可能です。

 

ガスコンロからIHへ変更する場合は、200Vの専用回路を新設するための電気工事などが必要になることがあります。

反対にIHからガスへ変更する場合は、住宅までガスが供給されているか、キッチンまでガス配管を引けるかなどの確認が必要です。

 

交換そのものができても、配線・配管工事によって費用が大きくなる可能性があります。

将来変更する可能性がある場合は、新築時に設計士へ相談し、配線や配管について確認しておきましょう。

まとめ|IHとガスは「調理」だけでなく「暮らし全体」で選ぶ

IHとガスの違いについて、安全性や掃除、料理のしやすさ、光熱費などの視点から解説しました。

IHには掃除のしやすさや炎を使わないメリットがあり、ガスには調理方法や調理器具の自由度があります。

 

どちらか一方がすべての家庭に適しているわけではないため、料理だけでなく、家事の仕方やお子さまとの暮らし、災害への備え、住宅全体のエネルギー計画まで含めて比較することが大切です。

 

この記事が、ご家族の暮らしに合ったキッチン設備を選ぶ参考になれば幸いです。

まとめ

IHとガスのどちらが合うかを含め、まずはお気軽にactieへご相談ください。
キッチン設備だけでなく、家事動線やLDKのレイアウト、デザイン、住宅性能まで含めた家づくりをご提案しています。

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記事監修者情報

アクティエ ロゴ
  • アクティエ

    最高級性能と自由設計で楽しい家づくりを

  • 建設業許可番号

    特定建設業許可 許可番号 国土交通大臣許可(特-1)第25561 号