
愛知県は2026年6月、県内の死者が最大2万7,000人に達するとの予測を公表し、2014年の想定を約12年ぶりに見直しました。
国の長期評価でも、今後30年以内の発生確率は60〜90%程度以上と示されています。
南海トラフ地震は発生時期を予測できません。
しかし、最新の被害想定を正しく理解し、家具の固定や備蓄だけでなく、住まいそのものの耐震性を高めておくことで、被害を軽減できる可能性があります。
この記事では、2026年6月に公開された愛知県の最新被害想定や30年以内の発生確率、今すぐできる備えをわかりやすく解説します。
地震に強い家を選ぶポイントとして、構造材や耐震等級、制震技術、土地選びまで詳しく紹介するので、ぜひ最後までごらんください。
- 愛知県の死者想定は最大2万7,000人にのぼります。
- お住まいの地域の震度・津波浸水は、愛知県防災学習システムの防災マップで確認できます。
- 地震に強い家は、構造材・耐震等級・制震・土地選びの4点が大切です。
Contents
愛知県における南海トラフ地震の被害想定(2026年6月最新)

愛知県では、2026年6月に南海トラフ地震の被害想定を約12年ぶりに見直しました。
今回の調査では、国の最新の被害想定や人口・建物データ、近年の災害で得られた知見などを反映し、震度分布や津波、建物被害、人的被害などを改めて推計しています。
被害想定は、「実際に起こる被害を予言するもの」ではありません。
一方で、自宅周辺でどの程度の揺れや津波が想定されるのかを知り、住まいの耐震性や日頃の備えを考えるための重要な資料になります。
想定される死者数・建物被害|2014年想定との比較
2026年の被害想定では、2014年の調査と同様に、被害が最も大きくなる条件での人的被害・建物被害が公表されています。
ただし、最大となる条件は項目ごとに異なる点に注意が必要です。
死者数は、就寝中で避難が遅れやすい「冬・深夜」に最大となります。
一方、全壊・焼失棟数は、火気の使用が多い「冬・夕方」が最大の条件です。
2014年と2026年の主な被害想定を、以下の表にまとめました。
| 被害項目 | 2026年6月想定 | 2014年5月想定 |
|---|---|---|
| 人的被害|死者数(冬・深夜) | 最大約2万7,000人 | 最大約2万9,000人 |
| 建物被害|全壊・焼失棟数(冬・夕方) | 約36万7,000棟 | 約38万2,000棟 |
〈参照〉愛知県ホームページ:「愛知県南海トラフ地震被害予測調査結果(2026年6月)」
2026年の想定では、死者数・建物被害ともに2014年想定を下回りました。
海岸堤防や水門の整備、津波避難施設の拡充、建物の耐震化が進んだ結果です。
ただし、実際の被害は地震の規模や発生時間、天候、避難行動などによって大きく変わるため、「想定より少ない・多い」と断定できるものではありません。
重要なのは、想定される被害を知り、自宅の耐震化や家具の固定など、被害を減らすための備えにつなげることです。
震度分布・津波浸水想定を確認する方法
自宅や検討中の土地の震度・津波リスクは、愛知県防災学習システムの「防災マップ」で確認できます。
2026年6月の被害予測調査による最新データが反映されており、地図上で地域ごとのハザードを閲覧できる仕組みです。
確認できる主な情報は、以下のとおりです。
- 想定震度
- 液状化危険度
- 津波到達時間
- 津波高
- 浸水深
- 浸水深30cm到達時間
とくに住宅を建てる予定がある方は、土地選びの前に確認しておきましょう。
同じ市町村内でも、地盤や海からの距離によって揺れや津波のリスクは異なります。
そのため、防災マップだけで判断するのではなく、住宅会社にも相談しながら土地や建物を検討すると、より安心して暮らせる住まいづくりにつながります。
南海トラフ地震の発生確率と切迫度|長期評価と気象庁の定例評価(2026年7月時点)

政府の地震調査研究推進本部(地震調査委員会)は、2025年9月に長期評価を見直し、2025年1月1日を基準日として、南海トラフ地震(M8〜M9クラス)が今後30年以内に発生する確率を「60〜90%程度以上」と公表しました。
参考:地震調査研究推進本部ホームページ|海溝型地震の長期評価「南海トラフの地震活動の長期評価(第二版一部改訂)について」
長期的な発生確率を示すのが地震調査研究推進本部であるのに対し、直近の地殻活動を監視しているのが気象庁です。
気象庁は「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を定例で開催し、毎月の評価結果を公表しています。
2026年7月7日に開催された直近の評価検討会では、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないと発表されました。
参考:気象庁ホームページ|南海トラフ地震関連解説情報について -最近の南海トラフ周辺の地殻活動-
ただし、「平常時」であっても安心できるわけではありません。
気象庁は、昭和東南海地震(1944年)と昭和南海地震(1946年)の発生から約80年が経過していることなどから、南海トラフ地震は切迫性の高い状態にあるとしています。
また、「30年以内に60〜90%程度以上」と聞くと、「まだ数十年先」と受け止めてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、これは今後30年間のどこかで地震が発生する確率を示したものです。
明日発生する可能性もあれば、数年後や20年後に発生する可能性もあります。
そのため、「異常な前兆がないから大丈夫」と考えるのではなく、平常時から家具の固定や備蓄、住宅の耐震化などを進めておくことが重要です。
とくに愛知県は、強い揺れや津波の被害が想定されている地域もあるため、災害への備えとあわせて、住まいそのものの地震対策も検討しておくと安心です。
災害リスクも踏まえた住まいづくりをご検討中の方は、actie(アクティエ)にお気軽にご相談ください。
actieでは、愛知県エリアで土地探しから家づくりまで一貫してサポートしています。
南海トラフ地震に備えるためにできること

南海トラフ地震への備えは、「今日から始められるソフト面」と「住まいそのものを強くするハード面」の両輪で考える必要があります。
どちらか一方だけでは、命と生活を守りきれません。
両方を組み合わせることで、地震発生時の安全性を高められます。
家具の固定・備蓄・避難計画などすぐにできる備え
地震によるけがの多くは、家具の転倒や落下物によって発生します。
まずは、すぐに取り組める対策から始めましょう。
- タンスや本棚、食器棚をL字金具や突っ張り器具で固定する
- テレビや電子レンジなどの家電を転倒防止器具で固定する
- ガラス飛散防止フィルムを貼る
- 飲料水や食料、携帯トイレ、常備薬などを1週間程度備蓄する
- 家族で避難場所や連絡方法を確認しておく
- 非常持ち出し袋を玄関付近など取り出しやすい場所に準備する
また、愛知県では沿岸部を中心に津波の浸水が想定されている地域があります。
自宅や職場周辺の防災マップを確認し、避難場所や避難経路を事前に把握しておくことも大切です。
住宅の耐震性能向上などハード面の備え
ソフト面の備えは欠かせませんが、それだけでは南海トラフ地震に備えたとは言えません。
家具を固定しても、その家具を支える壁や柱ごと倒壊すれば意味をなしません。
とくに1981年(昭和56年)5月以前の旧耐震基準で建てられた住宅は、現在の耐震基準と比べると耐震性能が十分ではないケースがあります。
耐震診断を受けたうえで、必要に応じて耐震補強やリフォームを検討することも重要です。
また、新築住宅を建てる場合は、耐震等級や構造材、制震技術など、地震への備えを考慮した住まいを選ぶことで、長期的な安心につながります。
地震に強い家をつくるためのポイント

地震に強い家は、ひとつの性能だけで決まるものではありません。
ここでは、これから愛知県で家を建てる方のために、住宅会社を選ぶ際に確認したい4つのポイントを紹介します。
- 構造材
- 耐震等級
- 制震などの追加対策
- 土地
構造材で選ぶ|LVL(単板積層材)構造材など
家の強さは、骨組みとなる構造材の品質で大きく変わります。
構造材の選択肢のひとつが、LVL(単板積層材/Laminated Veneer Lumber)です。
LVLは、木材を薄い板状に加工して繊維方向をそろえて積層・接着した構造材です。
無垢材に比べて品質のばらつきが少なく、反りや割れが起こりにくい特徴があります。
アクティエでは、このLVLを構造躯体に採用しています。
完全乾燥材のため経年による寸法変化が少なく、一般的な無垢製材と比べて約1.5倍の強度を確保できる点が特徴です。
また、6面全体で地震の力を受け止めるモノコック構造を採用しており、建物全体に力を分散させることで、大きな揺れにも耐えられる住まいづくりを目指しています。

【関連コラム】:【LVL:単板積層材】を戸建の木材に利用│7つのメリット・3つのデメリットを解説
耐震等級で選ぶ
構造材の品質と並んで確認したいのが、耐震等級です。
耐震等級は建物の地震に対する強さを示す指標で、1から3の3段階に分かれ、数字が大きいほど耐震性が高くなります。
| 耐震等級 | 性能の目安 |
|---|---|
| 耐震等級1 | 建築基準法で定められた最低限の耐震性能 |
| 耐震等級2 | 等級1の約1.25倍の耐震性能。学校や病院など避難所となる建物と同程度 |
| 耐震等級3 | 等級1の約1.5倍の耐震性能。消防署や警察署など防災拠点と同程度 |
これから家を建てるなら、耐震等級3を基準に検討することをおすすめします。
南海トラフ地震のような繰り返しの揺れを想定するうえで、耐震等級3は現実的な備えの水準です。
アクティエは、耐震性能の3段階評価で最高等級となる耐震等級3を、木造住宅で標準としています。
あわせて長期優良住宅の認定基準も標準仕様で満たしており、建てたときだけでなく、20年先・30年先の耐震性まで見据えた住まいづくりを掲げています。

【関連コラム】:【耐震リフォーム】費用相場やメリット、使える補助金・減税制度を紹介
制震など追加の地震対策で選ぶ
地震に強い家を考える際は、「耐震」だけでなく「制震」にも注目しましょう。
耐震は、建物の強度を高めて地震の力に耐えます。
一方の制震は、建物内部の装置が揺れのエネルギーを吸収し、変形や損傷を抑えます。
アクティエでは、オプションとして制震ダンパーを採用しています。
特殊なゴムが地震のエネルギーを吸収して熱へ変換するため、繰り返しの揺れによる建物への負担が軽くなり、本震はもちろん余震によるダメージの軽減にもつながります。

地震に強い土地選びをする
どれだけ建物を強くしても、その建物が建つ地盤が弱ければ、耐震性は十分に発揮できません。
たとえば、埋立地や軟弱地盤では揺れが大きくなったり、液状化が発生したりする可能性があります。
住宅を建てる際は、防災マップだけでなく、地盤調査を実施し、その土地に適した基礎工法や地盤改良を行うことが重要です。
アクティエでは、地盤調査の結果を踏まえたうえで、鉄筋コンクリート一体型のベタ基礎を採用し、建物の荷重をバランスよく地盤へ伝える設計を行っています。
さらに、高剛性の床構造を組み合わせることで、地震や台風などの外力にも強い住まいづくりを実現しています。

【関連コラム】:【愛知県の土地探し】費用相場や住みやすいおすすめエリア4選なども紹介
actieは、土地探しの段階からお客様と一緒に考え、災害リスクと暮らしやすさの両方を見据えた住まいづくりをサポートします。
愛知の南海トラフ地震に関するよくある質問

愛知の南海トラフ地震に関するよくある質問について回答します。
Q.愛知県に影響を及ぼす南海トラフ地震はいつ起こりますか?
A. 発生時期を正確に予測することはできません。
ただし、地震調査研究推進本部(地震調査委員会)は、南海トラフ地震が今後30年以内に発生する確率を60〜90%程度以上と評価しています。
前回の巨大地震である昭和東南海地震(1944年)・昭和南海地震(1946年)から約80年が経過しており、気象庁も切迫性の高い状態にあると位置づけています。
「いつ起きてもおかしくない」という前提で、平常時のうちに備えを進めておくことが大切です。
Q. 愛知県内で南海トラフ地震の被害が大きいエリアはどこですか?
A. 愛知県では、太平洋に面した沿岸部や低地を中心に、大きな被害が想定されています。
とくに知多半島や渥美半島沿岸、三河湾沿岸などは、強い揺れや津波、液状化のリスクが高いエリアです。
一方で、被害の大きさは地盤や標高によっても異なるため、同じ市町村内でも地域によって想定される被害は変わります。
愛知県防災学習システムでは、住所ごとの震度や津波浸水想定、液状化リスクを確認できるため、自宅や建築予定地を事前に調べておくと安心です。
Q. 愛知県にも津波は到達しますか?
A. はい。南海トラフ地震が発生した場合、愛知県沿岸には津波の到達が想定されています。
2026年6月に公表された愛知県の被害想定では、伊勢湾や三河湾沿岸を中心に津波による浸水が想定されています。
津波の高さや到達時間は地域によって異なるため、沿岸部にお住まいの方は、自治体の防災マップや愛知県防災学習システムで事前に確認しておくことが重要です。
地震を感じた場合や津波警報が発表された場合は、海岸や河口には近づかず、速やかに高台や指定された避難場所へ避難しましょう。
まとめ|最新の被害想定を確認し、地震に強い家を選ぶ

今回は、愛知県における南海トラフ地震の最新の被害想定や、地震に強い家づくりのポイント、日頃からできる備えについて解説していきました。
南海トラフ地震は発生時期を予測できないため、被害想定や防災マップを確認し、住宅の耐震性能や土地の安全性を見直しておくことが大切です。
これから家づくりを検討する方は、耐震性や構造、地盤への対策まで含めて住宅会社を選びましょう。
この記事が、大切なご家族と住まいを守る家づくりの参考になれば幸いです。
愛知県で地震に強い家をご検討の方は、actieまでお気軽にご相談ください。
actieは、構造用単板積層材LVLと耐震等級3を標準とし、制震装置にも対応することで、南海トラフ地震の繰り返しの揺れに備える住まいづくりを進めています。



















