「高性能住宅に興味があるけど、具体的にどんな住宅なの?」とお考えの方へ。
高性能住宅というと「光熱費を節約できる」「地震に強い」などのイメージがあるかもしれませんが、具体的にどのような住宅が高性能住宅なのか、わからない方も多いと思います。
今回は、高性能住宅の定義・基準、メリット・デメリット、具体的な建て方などを解説します。
- 高性能住宅の定義・基準を押さえておきましょう。
- 高性能住宅に住むメリット・デメリットを紹介します。
- 高性能住宅の建て方を解説します。
Contents
施工事例
高性能住宅とは?
高性能住宅の定義・基準などを解説していきます。
高性能住宅の定義
高性能住宅とは、以下の性能を備えた住宅を指します。
・快適性
・省エネ性
・安全性
・長寿命
ただし「〇〇の数値を△△%満たした場合にのみ、高性能住宅と認める」といった明確な定義や基準はありません。
各住宅会社が独自の定義・基準を設定しているのが現状であり「高性能な住宅づくりをしています」と説明されても、必ずしも高性能住宅とは限らないのです。
そのため、高性能住宅と説明されても安心しないようにしましょう。
業者の公式ホームページなどをチェックし、具体的にどのような性能が備わっているのかを自分で確認することが大切です。
次で、どのような性能を確認するべきなのかをお伝えします。
高性能住宅の基準
確認しておきたい性能は、以下のとおりです。
確認しておきたい性能 | 性能を確認するための指標・制度 | 高性能住宅に必要な指標の目安 |
---|---|---|
断熱性 | 断熱等級 | 断熱等級5~7 |
耐震性 | 耐震等級 | 耐震等級2~3 |
省エネルギー性 | 長期優良住宅認定制度・戸建住宅ZEH化等支援事業 |
・断熱等性能等級5 |
上記を確認しておくと、快適性・省エネ性などの高性能住宅に必要な性能を満たせるかを把握できます。
また、断熱性・耐震性などの性能を確認するだけでなく、防犯性・防火性などの住環境を高める工夫を凝らしているかも確認しましょう。
高性能住宅に住む「7つのメリット」
高性能住宅にはさまざまなメリットがあります。
1つずつ見ていきましょう。
冬暖かく夏涼しい、快適な住まいになる
高性能住宅は外気の影響を受けにくいため、一年を通じて快適に過ごせる点がメリットです。
冷暖房の効いた部屋を一歩出ると、外気と同じような気温・湿度になる住宅も多いため、暑さ・寒さで不快な思いをするケースは少なくありません。
特に、脱衣所・お風呂に行く際は不快に感じるだけでなく、ヒートショックなどによる健康被害のリスクにも注意が必要です。
高性能住宅は家全体の温度を一定に保ちやすいため、快適な環境を維持しながら健康面のリスクも軽減できます。
部屋と部屋の温度差が小さくヒートショックも防げる
ヒートショックとは、急激な温度の変化によって血圧が大きく上下し、身体に悪影響を及ぼす健康被害を指します。
出典:政府広報オンライン|交通事故死の約2倍?!冬の入浴中の事故に要注意!
部屋と部屋の温度差が大きいとヒートショックが起きやすく「脳梗塞」「心筋梗塞」などにつながるリスクがあります。
ヒートショックを防ぐには、部屋と部屋の温度差を小さくすることが大切です。
高性能住宅は断熱性・気密性を高めることで、部屋と部屋の温度差を小さくすることを実現しています。
気密性が高いことから静かな住環境になる
高性能住宅は気密性が高いため、外部からの音が入りにくい点がメリットです。
防音効果が期待できるため、騒音・雑音などが聞こえにくい静かな住環境を実現できます。
【関連コラム】:令和時代の高気密・高断熱を見直そう~お得な高効率住宅を建てるべき3つの理由
断熱、気密性が高く光熱費を節約できる
断熱・気密性が低いと冷暖房効率が低下するため、光熱費が高くなります。
特に、北海道・東北のように寒い地域の場合、さらに光熱費が高くなる可能性があります。
高性能住宅は断熱・気密性が高いため、光熱費を節約できる点がメリットです。
耐震性が高く各種災害に強い
近年は「東日本大震災」「能登半島地震」などの大地震が起きている影響もあり、耐震性が気になる方も多いと思います。
耐震性が低いと、住宅の損傷・倒壊などが発生するリスクが高くなるため、住宅を購入する際は耐震性も必ず確認しておくべきです。
高性能住宅は耐震性が高いため、大地震が発生した場合でも住宅の損傷・倒壊などの被害を軽減できます。
また、地震対策を強化している住宅会社は「制震装置」を搭載している場合があります。
制震装置とは、揺れを抑え損傷を減らす装置のことです。
actieが採用している制震装置の場合、地震エネルギーの揺れに応じてエネルギーを熱に変えて放出できる特殊なゴムを内蔵しています。
>actieが採用している 地震の揺れを抑え損傷を減らす制震装置
制震装置を活用することで「倒れない家」にするだけでなく「壊れない家」にできます。
【関連コラム】:地震に強い家の特徴・構造、建てる際のポイントを解説
家の寿命が長くメンテナンスコストも安価
高性能住宅は耐久性の高い材料・工法を採用しているため、住宅の寿命が長い点がメリットです。
たとえば、actieではLVL(Laminated Veneer Lumber)という木質建材を採用しています。
寸法安定性の高いLVLの場合、高気密住宅・通気工法による寸法変化がほぼないため、住宅の寿命を伸ばせます。
住宅の寿命が長いほど建て替え・リフォームなどの頻度を減らせるため経済的です。
また、外壁・屋根などの劣化が少ないため、定期的なメンテナンスにかかる費用・手間なども抑えられます。
【関連コラム】:【LVL:単板積層材】を戸建の木材に利用│7つのメリット・3つのデメリットを解説
補助金、税金の優遇措置を受けられる
「GX志向型住宅」「長期優良住宅」などの省エネ性能の高い住宅を建てると、国・自治体から補助金を受けられます。
たとえば、2025年に実施が決定している「子育てグリーン住宅支援事業」の場合、以下の要件を満たすと補助金が支給されます。
○下記の①、②及び③にすべて適合するもの
①断熱等性能等級「6以上」
②再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率「35%以上」
③再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率「100%以上」
引用:国土交通省|子育てグリーン住宅支援事業の概要
また、長期優良住宅は所得税・固定資産税など税金の優遇措置を受けられる場合もあります。
国・自治体が実施している制度を活用すると高性能住宅に要する費用を抑えられるため、利用を検討してください。
高性能住宅に住むデメリットと対策
メリットの多い高性能住宅ですが、以下のようなデメリットもあります。
・建築費用が高い
・夏場に熱がこもりやすい
・間取りによっては結露、シックハウスが発生しやすい
・窓が小さくなりやすい
・建てられる会社が少ない
高性能住宅を建てたい方は、メリットだけでなくデメリットも参考にしてください。
建築費用が高い
高性能住宅は良質な素材・多量の断熱材を使用するため、建築当初の費用は高くなる傾向があります。
ただし、高性能住宅は以下の点で費用を抑えることが可能です。
・光熱費の減少
・地震後の補修費の減少
・外壁・屋根の補修費の減少
建築当初は費用が高くても、長い目で見ると経済的なメリットが大きいといえます。
また、建築費用は補助金を利用することで抑えられるため、積極的に活用しましょう。
夏場に熱がこもりやすい
断熱性・気密性に優れた高性能住宅は、冬は暖かく快適に過ごせるメリットがあります。
一方で、夏場は熱がこもりやすく、室内の温度が上がりやすいデメリットもあります。
夏場に熱がこもることを防ぐには「軒を出す」「通風をとりやすい間取りにする」などの対策をしましょう。
また、使用する断熱材の種類によっても夏の快適さは変わるため、事前に住宅会社に相談することをおすすめします。
間取りによっては結露、シックハウスに
高断熱住宅は、間取りによっては結露・シックハウスなどが発生する可能性があります。
結露・シックハウスなどは「カビの発生」「シックハウス症候群」などを引き起こす原因になるため、注意が必要です。
対策としては、以下が考えられます。
・内部結露が発生しにくい断熱材を選ぶ
・通気性を確保できる施工方法を採用する
・吸排気口を適切に設置する
・24時間換気システムを利用して空気を循環させる
上記の対策を実践して結露・シックハウスを防ぎ、快適に暮らせる住宅にしましょう。
窓が小さくなりやすい
高性能住宅は、断熱性を高めるために窓を小さくする場合があります。
窓が小さいと室内に取り込める自然光が少なくなるため、十分な明るさを確保できない可能性があります。
ただし、窓を大きくしても断熱性の高いサッシを利用することで、十分な断熱性を保つことは可能です。
>高い断熱性を発揮する actieが採用しているトリプル樹脂サッシ
actieでは、一般的な複層ガラスの約6倍の高い断熱性能を発揮する「トリプル樹脂サッシ」 と、熱伝導率の低いアルゴンガスを封入したタイプのサッシが標準仕様です。
最高水準の断熱性かつ、スリムなフレーム・構造で高いデザイン性があり、すっきりとした窓辺を実現します。
このように、断熱性の高いサッシを利用することで、窓を大きくしても高い断熱性を保てます。
建てられる会社が少ない
高性能住宅を建築するには、高度な技術・専門知識が必要です。
そのため、すべての住宅会社が対応できるわけではなく、選べる会社が限られてしまう点が高性能住宅のデメリットです。
断熱性・気密性の高い住宅を建てたい方は「actie」にお任せください。
actieは「断熱・構造」と「デザイン」の2つを軸に、お客様が理想とする暮らしを叶えるための住まい作りをしている住宅会社です。
一年中快適で家計にも優しい室内環境、大きな地震に耐えられる安心安全な住まいを提供しています。
actieの住まい作りについて詳しく知りたい方は、資料を送付させていただきます。
以下よりお問い合わせください。
高性能住宅の建て方
最後に、高性能住宅の建て方を解説します。
・「HEAT20 G3」を標準仕様にしている会社を選ぶ
・高気密高断熱の目標値を確認する
・耐震等級3が標準仕様の会社を選ぶ
「HEAT20 G3」を標準仕様にしている会社を選ぶ
高性能住宅を建てるために、断熱性能のグレードを確認しましょう。
グレードが上がるほど断熱性能が高くなり、日本最高等級のグレードは「HEAT20 G3」です。
日本最高等級であるG3を実現できる住宅会社は限られていますが、actieはG3を標準仕様に採用し、高い断熱性能を誇る住宅をご提案しております。
一年を通じて快適に過ごせる住宅を建てたい方は、G3を標準仕様にしている住宅会社を選んでください。
高気密高断熱の目標値を確認する
高性能住宅を建てるためにも、高気密高断熱の目標値を確認しましょう。
具体的には、熱伝導率を確認してください。
熱伝導率は値が小さいほど熱を伝えにくく、断熱性が高いことを表します。
たとえば、断熱伝導率 0.020W/m・Kの場合、以下のように快適な環境を実現できます。
住宅会社の説明だけに頼らず、熱伝導率などの高気密高断熱の目標値を確認してください。
耐震等級3が標準仕様の会社を選ぶ
住宅の耐震性を確認する際には、耐震等級をチェックしましょう。
耐震等級とは建物の耐震性を表す指標のことで、以下の等級があります。
等級 | 概要 |
---|---|
耐震等級1 | 建築基準法で定められた耐震基準程度の耐震性 |
耐震等級2 | 耐震等級1で耐えられる1.25倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度の耐震性 |
耐震等級3 | 耐震等級1で耐えられる1.5倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度の耐震性 |
日本最高レベルの耐震等級は3で、耐震等級1で耐えられる1.5倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度の耐震性を有しています。
一部の住宅会社では耐震等級2・耐震等級1を標準仕様としている場合がありますが、地震が発生した際の安全性を重視する方は耐震等級3を選びましょう。
日本最高レベルの耐震等級である耐震等級3を選ぶと、地震による住宅の損傷・倒壊などの被害を軽減できます。
地震による被害を軽減できると、建て替え・修繕などに要する費用を抑える効果も期待できます。
耐震等級3が標準仕様の住宅会社を選び、地震に備えましょう。
まとめ│高性能住宅で快適な住環境に
高性能住宅の定義・基準、メリット・デメリット、具体的な建て方などを解説しました。
高性能住宅とは「快適さ」「省エネ」などの性能を備えた住宅です。
「冬暖かく夏涼しい、快適な住まいになる」「耐震性が高く各種災害に強い」など多くのメリットがあり、快適な住環境を実現できます。
今回の内容を参考にして、高性能住宅の購入を検討していただけると幸いです。