土地の高低差1mのリスク|30cm・2mとの違いや費用の目安も解説

「気に入った土地が周辺より少し安く、道路から1mほど高くなっている」土地探しではこうした、高低差のある物件に出会うことがあります。

高低差そのものが悪いわけではなく、どの程度(何cm)なのかによって必要な工事や関わる法規制が段階的に変わるのです。

本記事では30cm・1m・2mという3つの目安で、対応と費用などの考え方を整理しました。

このコラムで分かること
  • 高低差30cmは外構の工夫で吸収できる範囲ですが、1mを超えると造成や擁壁の検討が必要になります
  • 盛土で1mを超えるがけができる工事は、規制区域内では許可の対象になります
  • 高さ2mを超えるがけには、自治体のがけ条例による制限がかかる場合があります
  • 擁壁の再設置には数百万円を要することもあり、土地価格の安さと相殺される場合があります

 

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土地の高低差は何cmから注意が必要か|30cm・1m・2mの違い

土地の高低差は何cmから注意が必要か|30cm・1m・2mの違い

高低差のある土地を検討する際にまず押さえたいのは、高低差が「あるかないか」ではなく「何cmあるか」という視点です。

上の事例の写真のとおり数十cmなら外構で吸収できますが、1mを超える程度から造成工事や法規制が関わり始めます。

高低差の段階別に変わる対応と規制

必要になりやすい対応を、高低差の目安ごとに整理しました。

高低差の目安 必要になりやすい対応
30cm程度
  • 階段1〜2段やアプローチの勾配で吸収しやすい
  • 駐車場の出入りと排水の取り方は要確認
1m前後
  • 土留めや擁壁、駐車場の造成が必要になりやすい
  • 盛土で1mを超えるがけができる工事は規制区域内で許可の対象になる
2m超
  • 自治体のがけ条例の対象となる場合がある
  • 建物の配置や構造に条件が付くことがある

 

ここで関わる規制は2種類あり、性格が異なります。

ひとつは盛土や切土そのものを対象として、指定された区域内で規制を受ける「宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)」です。

  • 盛土で高さ1mを超えるがけができる
  • 切土で高さ2mを超えるがけができる

こうした工事が許可の対象になります。

〈出典〉e-Gov法令検索 宅地造成及び特定盛土等規制法施行令

 

もうひとつは自治体が建築基準法に基づいて定める「がけ条例」で、高さ2mを超えるがけの近くに建築物を設ける場合の制限です。

名称も基準も自治体によって異なりますので、土地の所在する市区町村で確認する必要があります。

〈出典〉東京都八王子市 建築基準法に基づくがけに対する規定

どういった法規制を受けるのか、どういった家が建つのか、確認しながら家を建てる場合は信頼できる専門家を見つけることをおすすめします。

actie(アクティエ)では、高低差のある土地での豊富な施工実績があります。
東京都・神奈川県・千葉県・愛知県・岐阜県・熊本県といったエリアで新築をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

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高低差1mの土地で実際に発生する工事

高低差1m前後の土地では、具体的に次のような工事が発生します。

工事 内容
土留めブロックの設置
  • 基礎を掘削してブロックを積み上げる
  • 敷地の土が道路側へ流れ出すことを防ぐ
駐車場の造成
  • 道路の高さに合わせて敷地の一部を削る
  • 車が移動できる勾配を確保する
玄関までの階段設置
  • 徒歩で移動しやすい広さ、段数の階段を設ける
  • 幅にゆとりを持たせて安全性を確保する
排水経路の整理
  • 高低差に沿って雨水の流れを設計する
  • 隣地や道路へ水が流れ込まないようにする

 

上記工事は一例で、見積もりの段階では読み切れない要素もあります。

造成を伴う土地では、資金に余裕を持たせておくことがおすすめです。

高低差のある土地に潜む5つのリスク

高低差のある土地に潜む5つのリスク

高低差のある土地が相場より安く売り出されている場合、多くの場合理由があります。

安さの裏側にあるリスクを、購入を決める前に把握しておきましょう。

費用・地盤・工期に関わるリスク

高低差のある土地を選択する場合、費用や地盤、工期に関わるリスクを抱える可能性があります。

リスク 内容
造成・擁壁費用の追加
  • 切土盛土、土留め、擁壁の工事費が上乗せされる
  • 土地価格の安さと相殺される場合がある
既存擁壁の劣化
  • 古い石積み擁壁は再設置が必要になることがある
  • 再設置費用は数百万円程度かかる場合がある
地盤の不安
  • 盛土部分が軟弱地盤になる可能性がある
  • 地盤改良費が追加で発生することがある
工期の延長
  • 開発許可などの申請で数ヵ月延びる場合がある
  • 掘削中の地中障害物で工程が乱れることもある
将来の売却
  • 買い手が限られ、流動性が下がる傾向がある

 

このうち最も金額が読みにくいのが既存擁壁の扱いです。

劣化の程度や現行基準への適合状況によって、そのまま使えるのか造り直しが必要なのかが分かれます。

この点からも、土地の購入前から相談できる専門家の存在が重要視されています。

隣地との境界や擁壁の所有関係も確認する

擁壁が自分の敷地に属するのか隣地のものなのか、という点では補修や再設置の責任範囲が変わります。

実際に、隣地の造成工事に伴って擁壁が倒壊し、責任の所在をめぐってトラブルに見舞われる例も見られます。

「境界が確定しているか、擁壁の所有者は誰か」この2点は契約前に書面も含めて確認しておきましょう。

高低差のある土地は、確認するべき項目が整形地より多くなります。
また、造成する範囲や造成にかかる費用の目安をつける必要もありますので、不明なまま土地を購入することは避けることが賢明です。

東京都・神奈川県・千葉県・愛知県・岐阜県・熊本県エリアでの注文住宅なら、豊富な施工実績に基づくアドバイスができる、actie(アクティエ)にご相談ください。

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高低差をなくす工事と費用の目安

高低差をなくす工事と費用の目安

高低差を解消する工事の例は複数あります。

造成・擁壁・地盤改良・外構といった対策が主で、どこまで手を入れるかによってかかる費用も異なります。

工事 目的と費用の傾向
造成工事(切土・盛土)
  • 敷地の高さを均す
  • 数十万円〜数百万円が目安
擁壁工事
  • 土圧を支え、崩落を防ぐ
  • 数百万円〜1,000万円超になる場合もある
地盤改良工事
  • 盛土部分の沈下や軟弱地盤に対応する
  • 調査結果によって要否と金額が変わる
外構工事(階段・スロープ)
  • 道路から玄関までの動線をつくる
  • 高低差が大きいほど規模と費用が増える

 

ここに挙げた工種や金額は住宅会社や外構業者が公開する事例をもとにした目安で、公的な統計ではありません。

敷地の形や重機の進入経路の有無といった要素によって、最適な工種や費用が異なる点に留意しましょう。

 

なお、高低差のある土地が安く出ている背景には、買い手が造成費用を負担する前提が織り込まれている場合があります。

古い石積み擁壁のある土地が周辺相場より数百万円ほど安く売り出されている事例も見かけますが、擁壁の再設置にそれを上回る費用がかかれば、総額ではかえって割高になります。

土地の価格だけを整形地と比べるのではなく、「土地代+造成費+建築費」の総額で並べて比較してみましょう。

高低差を「活かす」選択肢

高低差を「活かす」選択肢

ここまでリスクと費用について見てきましたが、高低差は必ずしも解消するべき障害ではありません。

設計に取り込めば、平坦な土地では得られない価値へと変化することもあります。

高低差が住まいの価値になるケース

たとえば、高低差が住環境にメリットをおよぼすケースの例は以下のとおりです。

  • 道路側の高低差を利用して、掘り込みのビルトインガレージをつくる
  • 半階ずつずらすスキップフロアで、立体的につながる空間にする
  • 周囲より高い条件を活かし、視界の抜けた眺望を確保する
  • 道路から室内が見下ろされにくく、プライバシーを保ちやすい
  • 周辺より地盤が高い分、浸水の被害を受けにくい など

ただし、いずれも十分な設計力があることが前提になります。

構造の安定や計画的な造成と一体で考えなければメリットとして成立しません。

設計・施工できる会社が限られる点には注意

高低差のある土地は、建物の構造・造成・外構が互いに絡み合うため設計の難易度が上がります。

住宅会社によっては対応が難しく、平坦な土地を前提としたプランしか出てこないこともあります。

土地の契約前に、高低差のある敷地を手がけた経験があるか、造成費用を含めた総額を提示してもらえるかを確認しておくと安心です。

高低差をどう扱うかは、土地を買ってからでは選び直せません。

土地探しと並行して設計を相談できれば、その土地で何ができるかを早い段階で見極められます。

 

弊社actieの施工事例にも、大小様々な高低差のある土地の例がございます。

どういった家ができるのか、知りたい方はぜひご覧ください。

土地の高低差に関するよくある質問

土地の高低差に関するよくある質問

高低差のある土地での家づくりを検討する中で、生まれることの多い疑問と回答をお伝えします。

Q:高低差30cm程度なら気にしなくてよいですか?

A:30cm程度なら階段1〜2段やアプローチの勾配で吸収でき、大がかりな造成が不要なケースもあります。

ただし駐車場の出入り口で車の底を擦らないか、雨水が道路や隣地へ流れ込まないかといった個別の要件については、外構の計画とあわせて確認しておく必要があります。

Q:高低差2mの土地は避けたほうがよいですか?

A:高さ2mを超えるがけがある場合、自治体のがけ条例で建物の配置や基礎の構造に条件が付くことがあります。

一律に避けると決めるのではなく、どの規制がかかり対策にいくらかかるのかを確認したうえで、総額で判断することが現実的です。

Q:造成費用は住宅ローンに含められますか

A:金融機関や商品によって取り扱いが異なり、土地・建物と一体で組める場合もあれば、別途資金を用意する場合もあります。

造成費用は数百万円単位になることもあるため、土地の契約前に、造成を含めた総額で借入の相談をしておくことをおすすめします。

まとめ|高低差は「何mか」を事前にハウスメーカーへ相談

まとめ|高低差は「何mか」を事前にハウスメーカーへ相談

土地の高低差は、30cm・1m・2mという段階で必要な工事と関わる規制が変わります。

30cmは外構で吸収できる範囲ですが、盛土で1mを超えるがけができる工事は規制区域内では許可の対象になり、2mを超えるがけには自治体のがけ条例による制限がかかる場合もあります。

 

一方で、高低差はガレージや眺望、プライバシーといった価値に変えられる要素でもあります。

土地代だけで比べず、造成費と建築費を含めた総額で検討し、設計でどこまで活かせるかまで含めてハウスメーカーに相談してみましょう。

 

東京都・神奈川県・千葉県・愛知県・岐阜県・熊本県といったエリアの注文住宅であれば、高低差のある土地での豊富な設計・施工実績があるactie(アクティエ)にご相談頂くことも可能です。

気になる土地がある場合、これからの土地選びの相談をしたい場合など、お気軽にご相談ください。

記事監修者情報

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    特定建設業許可 許可番号 国土交通大臣許可(特-1)第25561 号